ボクのこの気持ちを押しつけてしまったら、きっとダメなんだろう。君一人には負担が多すぎる。ボクという存在は、もはやボクやボクの周りの家族、友人だけでは留まらないのだ。
君を守れる自信がなかった。君が幸せだけを感じられる保証なんかできなかった。ボクは弱虫なだけなんだ。君が不幸になることが怖い。

「そんなのだいじょうぶだよ」

が何度もそう言う。でもボクはだいじょうぶじゃないんだよ。が耐えられなくなって「さよなら」と言い出すその日が怖いんだ。
ボクは始まる前から、ボクたちの終わりを恐れてならない。彼女がどれだけボクを信頼していようと、永遠なんてないのだ、絶対に。

「ハヤトは恐がりだね」

恋人未満のボクたちは、お互いを家族のように慰め合うことしかまだできない。それでも彼女がボクの傍にいてくれるのは、ボクを本当に大切にしてくれているからだろう。なにがあってもボクから離れないのは、つまりはそういうことなんだろう。

いつか、そんな君を守れる自信が持てたら、ボクは君に伝えよう。




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